かめまるです。
皆さんは革靴のソールの手入れをしていますか?
やっていない方は、めちゃくちゃ重要なので今すぐやった方がいいレベルです。これだけで靴の寿命が10年持ちます!
- ソールの手入れが必要な理由
- 手入れが必要なソールの種類
- ソールオイルとソールクリームの違い
- 手入れの方法(必要な道具)
について解説していきます!
ソールの手入れが必要な理由
靴磨きをする方に多いのは、「アッパーはしっかり手入れするけどソールの手入れはおざなりにする」ことです。これは非常にもったいないです。ぶっちゃけ靴の寿命だけで考えたら、ソールだけ手入れしてアッパーは馬毛ブラシで埃払うだけの方が長く使えます。
靴の買い替えを考える時っていつですか?
そうなんです。ソールが擦り減った時です。つまり「靴の寿命=ソールの寿命」と考えることもできます。実はソールの手入れは超重要なんです。
乾燥による磨耗を防ぐ
ソールの手入れをする理由の一つとして、乾燥を防ぐために行います。アッパーも同じですが、乾燥は革にとってよくありません。乾燥している状態だと汚れの吸着率やソールの擦り減り具合も変わってきます。特に、乾燥状態にあるソールはかなり磨耗するのが早いです。
ソールは地面と摩擦する唯一の部分なので、擦り減りが尋常じゃないです。乾燥しているソールでアスファルトの上を歩くと笑えないくらいソール削られます。
手入れをしっかりすることで、乾燥することを防ぎ、ソールが磨耗しにくくなります。結果として、靴が長持ちします。
オールソールを遅らせる
「靴の寿命=ソールの寿命」といいましたが、実は靴の製法によって3〜5回までならソールを交換できるものがあります。具体的な製法と回数は下記の通りです。
グッドイヤーウェルッテッド製法 | マッケイ製法 |
---|---|
3〜5回 | 3回前後 |
とはいってもオールソールは1回に1万円〜1万円5千円以上する高額な修理ですので、できればあまりしたくないです。10万円くらいの靴ならオールソールしても良いと思いますが、3万円程度の靴ならぶっちゃけ買い替えた方がコスパいいと思っちゃいますよね。
ソールをしっかりと手入れすることでオールソールの原因となるソールの擦り減りを遅らせ、靴を長持ちさせることができます。
履き心地がよくなる
これめちゃくちゃ理由としては大きいです。レザーソールって革が硬いとソールの反り返りがあまりよくなくて、履き心地が悪いですよね。手入れをすることで、ソールの柔軟性が上がるので履き心地がとてもよくなります。
また、柔軟性が上がることで磨耗しやすいつま先の部分が擦れるのを防いでくれます。それでもつま先は擦れやすいのでこういったトゥスチールを付けるのがおすすめです。
手入れが必要なソールの種類
ソールは大きく4種類に分けられます。
- レザーソール
- ラバーソール
- クレープソール
- スポンジソール
結論から言うと手入れが必要なソールはレザーソール1択になります。正確には手入れが必要といいますか、手入れができるソールです。つまり、他の3種類のソールは限界まで擦り減ったらゲームオーバーです。そう考えるとレザーソールは長持ちさせる方法があるのでコスパ高いですね。
ソールオイルとソールクリームの比較
レザーソールのケア用品には2種類あります。
- レザーオイル(タピール レザーソールオイル)
- レザークリーム(モゥブレィ ソールモイスチャライザー)
レザーオイル
レザーオイルは一般的にはビンに入っているものが多く、成分は亜麻仁油、オレンジオイル、酢でできています。名前の通り、ほとんどが油でできています。
✔︎メリット
- 新品の靴でもオイルが革にぐんぐん吸収する
- すぐに革がかなり柔らかくなる
- オイルなので伸びが良い
✔︎デメリット
- ソールの色が少し濃くなる
- 革が必要以上にオイルを吸収する(扱いが難しい)
- 多少ベタつきがある
僕個人的には、新品の靴にレザーオイルを塗ることを強くおすすめします。新品の靴はまだ革が硬いのでソールの磨耗が激しく、歩きにくいです。レザーオイルを塗ることでソールが柔らかくなり、靴を足に早くなじませることができます。
レザークリーム
レザークリームは乳化性のもので、デリケートクリームよりもなめらかなものです。成分は、ラノリン(ロウ)、油脂、有機溶剤でできています。少し独特な匂いがします。
✔︎メリット
- 革に潤いを与え栄養補給もできる
- 必要以上に染み込まないため扱いやすい
- ソールのベタつきがほとんどない
✔︎デメリット
- 革はあまり柔らかくならない
- 乾燥している革にしか染み込まない(新品の靴には効果が薄い)
レザークリームの方は、雨で濡れた後の固まった場合や、半年以上ソールの手入れをしていないような場合にかなり効果があります。乾燥しているソールにおすすめです。
ソールの状態に合わせて選びましょう
どちらの種類もソールを潤わせて、ソールの磨耗を防ぐことにおいては同じです。ただ、それぞれに強みがあるので一応おすすめをまとめてみました。
革を柔らかくしたい、新品の靴 | 革がひどく乾燥している、硬い |
---|---|
レザーオイル | レザークリーム |
ソールの手入れ手順を徹底解説!
オイルを使う場合もクリームを使う場合も基本的には手順は同じです。
STEP1.ソールをブラッシング
靴の裏って小石とかよく分からない汚れとかいっぱい付いていて汚いですよね。まず初めに、小学生頃に上履きを洗ったようなタワシでソールをブラッシングします。
ある程度小石や汚れが取れたら、馬毛ブラシでブラッシングします。僕はちょっと潔癖なので、アッパーで使う馬毛ブラシとは別にソール用のブラシを用意しています。気にしない方は1本でも問題ないと思います。おすすめの馬毛ブラシは【革靴】おすすめの馬毛ブラシ3選!【サイズ感と毛の長さが重要です】で詳しく解説しています!
STEP2.クリーナーで汚れを落とす
アッパーの手入れと同様にクリーナーで汚れを落とします。駅など不特定多数が利用するトイレなど使用した場合には、靴底にはアンモニアなど付着して染み込んでいる可能性もあるのでクリーナーで入念に拭きましょう。
表面の汚れや汗をしっかりと落とすことで、オイルやクリームの浸透性がよくなります。かなり大事な工程なので面倒臭がらずにやりましょう。
拭いてみると案の定、布が真っ黒になります。改めて靴に感謝する気持ちでいっぱいになります。皆さんも大切な靴を労ってあげましょう。
STEP3.ソールオイル・ソールクリームを塗る
ソールの汚れを拭き取ったクリーナーが乾いたらソールオイルまたはソールクリームを塗っていきます。ソールオイルならタピール レザーソールオイル、ソールクリームならモゥブレィ ソールモイスチャライザーがおすすめです。
✔︎オイルの塗り方、注意点
タピールのレザーソールオイルはビンの中で液体が2層に分離しているので、よく振ってください。オイルが白濁しているのを確認してから使いましょう。
オイルを塗るときは必ず少量ずつ塗るようにしてください。特にオイルの場合は注意してください。革はどんどん、ぐんぐん吸収していきますので、少ないと感じるくらいで塗るのをやめるのがいいかもです。
塗り方は布に染み込ませても良いですが、スポンジブラシを使うとムラなく塗ることができます。スポンジブラシを使う場合は、皿にオイルを入れてそれに付けて使うようにするとやりやすいですよ。
✔︎クリームの塗り方、注意点
クリームもオイルと同様に塗りすぎないように少量ずつ塗りましょう。ただし、クリームの場合は革が「お腹いっぱいでもう染み込まないよ」って教えてくれるので(クリームが表面に残る)そこまで心配しなくても大丈夫です。むしろ新品の靴は全然吸収していきません。
塗る時はペネトレイトブラシがあれば手を汚さずにムラなく塗ることができます。普段アッパーで使うのものとは分けた方がいいです。結構ブラシがベトベトになりますので。
STEP4.布で余分なオイル・クリームを拭く
ソールに塗ったオイル、クリームがある程度乾いたら表面に残っている余分な部分を布で拭き取ります。
STEP5.水牛の角で擦る
水牛の角(レザースティック)のような固く滑らかなものを使ってソールの毛羽立ちを抑えます。代用品としてペネトレイトブラシの柄の丸い部分を使用するのも可です。
水牛の角にクロスを巻いて強めに擦ります。イメージとしてはオイルやクリームを押し込むような感じです。ちなみにクロスを巻くのは、水牛の角の表面に傷が付くのを防ぐためです。
この工程はめちゃくちゃ重要でソールの耐久性アップに直接繋がります。ソールの繊維を引き締める効果があるので、ソールの擦り減り方に圧倒的な差が出ます。最後の一手間を惜しまずに絶対にやりましょう。
ソール手入れの頻度
履く頻度にもよりますが、一般的に3足をローテンションで回すと考えた場合、3ヶ月に1回はソールの手入れをするようにしましょう。
それよりも頻度が多くなってしまうとやりすぎです。やりすぎても革に油が多くなってしまうのであまり良くないです。あくまで目安なので、乾燥してきたと思ったら塗るのもOKだと思います。
最後に
ソールの手入れの必要性を感じてもらえましたか。ソールの手入れは靴の寿命に直結するので、まだやったことがない方は今すぐにでも手入れした方がいいレベルです。
ソールオイル、ソールクリームが2000円前後しますが、この手入れをすることによって靴の寿命が少なくても1年〜3年伸びるって考えたら控えめに言ってコスパ良すぎです。
少し長くなってしまいましたが今回はこの辺で。最後まで見ていただきありがとうございます。
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